今回は呼吸と連動して作用する横隔膜に関して
人間は一日に平均2万回の呼吸を行っており、意識・無意識に関わらず、安静呼吸の約7割近くを担っているのは横隔膜です。
横隔膜は名称に「膜」とありますが、人体最大の吸気筋で、胸郭の下部にあるドーム状の筋肉です。
息を吸う時、横隔膜が収縮し(下方へ引き下げる)胸腔内が陰圧になり、胸郭が広がり、肺を拡張させて空気を取り込みます。
息を吐く時は、横隔膜が弛緩し、胸郭と肺が自動で戻り、空気を吐き出すので筋肉は使用しません。
ただし、意識して息を吐く時は、腹筋が腹圧を高め、横隔膜をさらに挙上させます。
そのため、運動時に腹筋を意識して息を吐く事で、体幹が安定して、力が発揮できるようになります。
そして横膈膜の上下の運動が内臓の臓器を刺激して活性が活発になります。
お腹の調子の悪い時なんかは意外と呼吸は浅くなっていたりします。
こういった諸々の繫がりや連携で、「何気なくしている呼吸」が行われ、その呼吸から身体に起きている様々な事が解ったりもするものです。
自身の身体を俯瞰して診る良い切欠になるかと思います。